「ウサギの島」で知られる広島県竹原市の大久野島で、野生のウサギ3匹の足の骨を手で折るなどしたとして、広島県警は14日、住所不定の無職の男(25)を動物愛護法違反容疑で広島地検呉支部に追送検して捜査を終えた、と発表した。男はウサギ5匹を死傷させたとする同法違反容疑で逮捕、起訴されていた。男は容疑を認め、「100匹ぐらい虐待した」と供述しているという。 竹原署によると、男は1月9日、ウサギ3匹に対して、足の骨を手で折ったり、首を絞めたり、頭部を踏みつけたりした疑いがある。 男は同21日、島内でウサギ1匹を蹴ったとして現行犯逮捕された。その後の捜査で、別の2匹を蹴って死なせ、ほかの2匹の口にはさみを入れて回転させて傷つけた疑いで再逮捕された。押収された男のスマホには、ウサギを虐待する動画や画像が残されていたという。 男は調べに対し、「昨年10月から何回か島を訪れて、ウサギを蹴るなどした」「かわいいと思う半面、反応が気になってやった」と供述したという。 環境省中国四国地方環境事務所によると、大久野島には約500匹のウサギが生息。昨年11月下旬からの約2カ月間で計99匹の死骸が確認された。足の骨折や顔に出血があった個体もあったといい、見回り回数を増やすとともに防犯カメラの増設を検討しているという。(遠藤花)