先月、神奈川県・箱根町の温泉旅館で起きた火事で、歴史的建造物でもある木造の“はなれ”に侵入し放火したとして元従業員の男が再逮捕されました。 この火事は先月11日未明、箱根町の温泉旅館「豊栄荘」で木造の“はなれ”1棟が全焼したほか、新館の一部が焼けたもので、警察は先月26日、新館に侵入し放火した疑いで小田原市に住む元従業員の川崎健一容疑者(52)を逮捕していました。 その後、火事が発生した時間帯に現場周辺の複数の防犯カメラに川崎容疑者の姿が映っているのが確認されたことなどから、警察は18日、木造の“はなれ”にも侵入し放火したとして川崎容疑者を再逮捕しました。 全焼した“はなれ”は「雉子亭」と呼ばれ、旅館のホームページによりますと飛騨地方から築350年の合掌造りを移築したものだということです。 調べに対し、川崎容疑者は「黙秘します。弁明もありません」と容疑を否認しているということです。 この旅館では去年5月にも本館が全焼する不審火が起きていますが、川崎容疑者はこの火事の直前に旅館から解雇を言い渡されていたということで、警察が関連を慎重に調べています。