2022年、79歳で亡くなったアントニオ猪木。今なお熱烈なファンを擁する猪木だが、1983年ハルク・ホーガンとの「第1回IWGP決勝戦」で、プロレス界を揺るがす「大事件」を起こしている。「猪木舌出し失神事件」――プロレスファンの間で、いまなお語り継がれる、あまりに有名な事件だ。だが、その経緯は40年以上経ったいまも謎に包まれている。一体、あの時本当は何が起こっていたのか。事件翌日の6月3日、情報の錯綜は混迷を極めていくことになる。《NumberWebノンフィクション全3回の2回目/1回目、3回目を読む》