兵庫県加古川市で平成19年、小学2年の女児=当時(7)=が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された勝田州彦容疑者(46)について、神戸地検は19日、殺人罪で起訴した。同県たつの市で18年に小学4年の女児=当時(9)=が襲われた事件についても殺人未遂罪で起訴した。地検は認否を明らかにしていない。 両事件を巡っては物証や目撃証言が乏しく、長期間未解決だった。 起訴状などによると、加古川市の事件では、同市内で19年10月16日午後6時5分ごろ、女児宅の玄関前付近で女児の胸などをクラフトナイフで刺し殺害したとしている。たつの市の事件では、同市内の路上で18年9月28日午後6時20分ごろ、学習塾から帰宅途中の女児の胸を刺し、重傷を負わせたとされる。 勝田容疑者は、16年に起きた岡山県津山市の小3女児刺殺事件で無期懲役判決が確定。服役中の刑務所で昨年5月以降、兵庫県警が任意聴取し、捜査関係者によると、この聴取で兵庫の両事件の関与を具体的に供述したとされる。昨年11月にたつの市の事件で逮捕、加古川市の事件で再逮捕され、再逮捕後には黙秘に転じていた。 地検は勝田容疑者の刑事責任能力の有無を調べるため、昨年12月から鑑定留置し、今月14日に終了した。鑑定の結果、刑事責任を問えると判断したとみられる。