「これでは冤罪なくならない」 請求棄却に元社長 プレサンス訴訟

大阪地検特捜部に逮捕、起訴され無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」の山岸忍元社長(62)は21日、国への損害賠償請求を棄却した大阪地裁判決後、大阪市内で記者会見し、「想定外で困惑している。こういう状態では冤罪(えんざい)はなくならず、第2、第3のプレサンス事件は起こる」と強調した。 判決が言い渡された瞬間、山岸氏は真っすぐ前を見たまま動かなかった。請求が認められると確信していたといい、「『棄却』って、勝訴の意味だっけ」と考え、しばらく混乱したと振り返った。昨年12月に法廷で再生された、元部下に検事が怒鳴って供述を迫る取り調べ映像にも触れ、「検察官の違法行為を擁護した」と憤った。 共に会見した代理人弁護士は「あの取り調べの録音録画を見て、こういう判決を書ける裁判官の神経を疑う」と強調。「判決をこのままにすると、『特捜部は今のままでいい』と是認することになる」と述べ、高裁で再び争う考えを示した。

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