イギリスの博物館で、人間の皮膚を装丁に用いた本が見つかった。この博物館には同じ人物の皮を用いた人皮装丁本があり、2冊は並べて展示されることとなった。英BBCほか、複数メディアが報じている。 極めて稀な本が見つかったのは、英サフォーク州ベリー・セント・エドマンズのモイズ・ホール博物館だ。報道によると、この本は制作に関わった人物の親類から数十年前に寄贈されたもので、博物館の本棚に眠っていたという。この本の画像が公開されているが、一見するとただの古書にしか見えない。背表紙が一部剥がれていて、あまり状態は良くないようだ。 本の装丁に使用されているのは、19世紀の殺人犯ウィリアム・コーダーから採取された本物の皮膚だ。モイズ・ホール博物館にはすでに一冊、彼の皮で全面的に装丁された本があるのだが、今回見つかったのは余った皮を背表紙と角に利用したものだという。 ウィリアムは1827年に起きた赤い納屋殺人事件の犯人として知られる人物だ。そのミステリアスな経緯から発覚当初から大きな注目を集めており、のちに演劇や映画、歌などの題材になるなど、現在でもイギリスでは有名な殺人事件の一つとなっている。