欠員(1)に伴う和歌山県議選日高郡選挙区の補欠選(23日告示、6月1日投開票)に、まちおこし団体代表の岩永淳志氏(26)=美浜町三尾=が7日、無所属で立候補すると表明した。補選へ出馬表明したのは岩永氏が初めて。 岩永氏は「住民として6年間、地域と関わる中で、急激な人口減少など地域の人たちのさまざまな困り事を聞いてきた。日高郡全体、県全体、日本、海外のさまざまな所と、半径2メートル以内にいる地域住民の困り事とをつなげる人が必要。若い人たちが次の世代のための日高郡、次の世代のための和歌山の暮らしをつくっていく必要がある」と述べた。 その上で、地域ごとに定期的に県政報告会を行い、今、県で何が起こっているのかを有権者一人一人に伝え、また地域の困り事を直接聞くとした。「県議が説明責任を果たす上で大事なことはクリーンな会計だ」とも述べ、活動内容をSNSなどを活用して、全世代に分かりやすく提示したいとした。 主な政策として、第1次産業の推進、脱炭素社会に合わせた工業、県民一人一人が幸せに生きるための教育―の三つを挙げた。 岩永氏は大阪府池田市生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程を修了。大学3年の時、1年間休学して美浜町に滞在。復学後も東京と美浜町との2拠点生活を続け、大学院修了とともに美浜町に古民家を購入して移住した。地域資源を生かし、空き家と教育の観点からまちおこしをする一般社団法人「Kii―Lab(キイラボ)」の代表。 ◇ 補欠選は、日高郡選出の県議(当時)が県工事の入札情報漏えい事件で昨年11月に逮捕され、罰金刑を受けて同12月に辞職。定数3のうち1人欠員となった。知事選と同日に行われる。