息子になりすまし、高齢女性から現金約600万円をだまし取ったとして、警視庁暴力団対策課は、詐欺の疑いで、東京都練馬区の無職、島欣邦容疑者(35)と、静岡県小山町の会社員、宮川富宏容疑者(32)を逮捕した。同課は認否を明らかにしていない。 2人は暴走族を母体とする準暴力団「打越スペクターOBグループ」の関係者とみられる。島容疑者は特殊詐欺の受け子の統括役、宮川容疑者は受け子の指示役を担っていた。 逮捕容疑は昨年2月、共謀の上、東京都足立区の80代女性に長男を装って電話をかけ、「仮想通貨でもうかった分の税金を滞納し、国税庁に口座を凍結されてしまった。お金を用意してくれないか」などと伝え、都内のアパートで2回にわたり、現金計600万円を受け取ったとしている。 同課によると、同様の電話による詐欺事件が5年10月から今年5月にかけて60件あり、被害総額は約4億4千万円に上るとみられる。