強制送還対象のロシア人研究者釈放を 米連邦地裁が命令

【AFP=時事】米連邦地裁の判事は28日、政治的迫害を恐れて母国ロシアから逃れ、トランプ政権によって強制送還の対象となっていたハーバード大学の研究者の釈放を命じた。 強制送還対象になっていたのはハーバード大医学部に所属するクセニア・ペトロワ氏で、フランス・パリから戻った際、生体試料を申告しなかったとして、今年2月にマサチューセッツ州ボストンの空港で移民・関税執行局(ICE)に拘束された。ビザの取り消しと、ロシアへの強制送還を言い渡された後、ルイジアナ州のICEの拘置所に移送された。 5月14日には密輸の疑いで訴追された。有罪となれば、最高で20年の禁錮刑と25万ドル(約3600万円)の罰金が科される可能性がある。 しかし、バーモントの連邦地裁のクリスティーナ・リース主任判事はこの日、ICEに対し、ビザの有効性に関する判断が下される前にペトロワ氏を釈放するよう命じた。 ペトロワ氏の弁護人は「クセニアが地域社会に対する危険性も逃亡の恐れもなく、移民拘留に値しないことが示された」と歓迎する声明を出した。 ペトロワ氏は拘束後、政治的な抗議活動に参加したため、ロシアに送還されれば逮捕される恐れがあると主張していた。【翻訳編集】 AFPBB News

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