“騙されたふり作戦”の舞台裏 1800万円分の偽札はどう準備? ロマンス詐欺未遂…受け子の女逮捕

北海道・釧路警察署は2025年6月8日、詐欺未遂の疑いで愛知県名古屋市に住む自称・清掃員の女(47)を現行犯逮捕しました。 女は何者かと共謀し、8日、釧路市内に住む男性から現金1800万円をだまし取ろうとした疑いが持たれています。 男性は2025年3月中旬以降、SNSで知り合った「戦場で働く看護師の女」やその上司の「将軍」を名乗る人物からメッセージが届き、「飛行機がないとここから出られないよ」「戦場から抜け出して日本に行きたい」「代理人が(渡航費を)受け取りに伺います」などと嘘の内容を告げられました。 不審に感じた男性が警察に相談したことで事案が発覚し、釧路市内へ現金を受け取りに来る「受け子」をその場で逮捕すべく、「騙されたふり作戦」の実行が決まりました。 まず、新聞紙を紙幣と同じサイズに切り分け、それを1センチずつ束ねたものを茶封筒に入れます。 さらに、それらの茶封筒を紙袋に入れて、被害者のふりをした警察官が大切そうに持ち、待ち合わせ場所で約束の時刻を迎えます。 女が仮に、中身が現金ではなく新聞紙だということに気づいて逃亡しようとしたとしても、確実に身柄を取り押さえられるよう、周辺には多数の警察官を配備していたということです。 調べに対し女は、「お金を受け取ろうとしたが、詐欺のお金だとは知らなかった」と、容疑を一部否認しています。 警察は共犯者や指示役がほかにいるとみて、事件の全容解明を進めることにしています。

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