オカヤドカリ元の自然へ 不法所持事件解決し放される 奄美大島奄美市

国の天然記念物オカヤドカリの不法所持事件に関連して鹿児島県奄美市は12日、保管していたオカヤドカリ約200匹を奄美署などと合同で、市内の海岸に放した。8、9日に続いて行い、この日が最終日。市教育委員会文化財課の平城達哉主査(34)ら10人がアダン林近くの浜辺に放すと、オカヤドカリは生息環境である林の中へと戻っていった。 奄美署は5月7日、国の天然記念物オカヤドカリ(ムラサキオカヤドカリ、ナキオカヤドカリ、オカヤドカリ)を無許可で所持したとして中国籍の男3人を逮捕。3人は販売目的で約5000匹を捕獲し、文化財保護法違反の罪で同月27日に略式起訴された。名瀬簡裁が同日、3人にそれぞれ罰金30万円の略式命令を出していた。 事件が解決し、証拠物の保管をする必要が無くなったことから、オカヤドカリを海岸へ放した。3人が供述した島内5カ所の海岸で、平城さんらがオカヤドカリの生息環境を確認し、研究者に意見を聞くなどして場所や量を決めた。

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