外国人が日本で働くための在留資格を取得するために必要な日本語の試験で、「替え玉受験」をした疑いでベトナム国籍の25歳の男が逮捕された。 男は「替え玉受験」の仲介役として、手数料を得ていたとみられる。 私電磁的記録不正作出・供用などの疑いで逮捕されたのは、ベトナム国籍のグエン・ヴァン・タイ容疑者（25）。 タイ容疑者は去年12月、外国人が介護の職に就くことで在留資格を得るために必要な「介護日本語評価試験」の大阪市中央区内の会場で、実際に出願した人物とは別の人物に受験させる「替え玉受験」をした疑いがもたれている。 捜査関係者によると、タイ容疑者はSNS上で、「替え玉受験」を希望する人を募集し、実際に試験を受ける人物と引き合わせる仲介役として手数料を得ていたとみられる。 日本語の試験での「替え玉受験」を巡っては、31歳の女が試験で他人の在留カードを提示した罪などで、今月10日に懲役3年・執行猶予4年の有罪判決を言い渡されていた。 この女の事件の捜査から、タイ容疑者の存在が浮上していた。 警察によると、替え玉受験について持ち掛けるSNSでは、報酬として「16万円」を提示している例もあるということで、警察はタイ容疑者らがどの程度利益を得ていたか調べているほか、他にも「替え玉受験」をもちかけていた疑いもあるとみて捜査している。