【06月26日 KOREA WAVE】ソウル地下鉄5号線の列車内で火を放った男(67)が、事件から25日後に逮捕・起訴された。このほど、事件当時の防犯カメラの映像が公開された。 ソウル南部地検の地下鉄放火事件専従捜査チームは25日、男を殺人未遂、現存車両放火傷害などの容疑で逮捕・起訴したと発表した。 当初、警察は男に現存車両放火傷害の容疑を適用し送検していたが、検察は加えて乗客160人に対する殺人未遂容疑も追加。また、危険物質であるガソリン等を鞄に隠して列車に乗り込んだとして鉄道安全法違反の容疑も加えた。 男は先月31日午前8時42分ごろ、5号線ヨイドナル駅を出発し麻浦駅へ向かう列車の4号車で火を放ったとされる。 公開された映像では、社員や通勤中の乗客で混雑する中、男が床に鞄を下ろし、黄色い液体が入ったペットボトルを取り出す様子が映っている。男は乗客の間を狙って2度にわたりその液体を撒き、ボトルを空にした。驚いた乗客らは慌てて隣車両へ逃げ込み、ある乗客は油で滑って転倒し靴が脱げ、携帯電話を拾えず逃げた人もいた。 そのまま片隅にかがみ込み、男は悠然と火をつけた。炎はわずか3秒で車両全体に広がり、一面火の海となった。後方の車両には避難した乗客がぎっしり詰まり、扉が開くのをただ待つしかなかった。 この火災で男を含む計23人が軽傷を負い、煙を吸い込むなどした。 検察の調べによると、男は離婚訴訟の結果に不満を持ち、妻に対する裏切り感から犯行を決意したという。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News