「身体を使ったお祓いをしないと」…自称・一級霊媒師「除霊名目で20代女性に性的暴行か」巧妙手口

〈男性の生き霊がついています。かなり危険な状態でお祓いしないとマズいです〉 男は、こうした趣旨のダイレクトメッセージを女性に送信。除霊の名目で性的暴行を働いたとされる――。 警視庁新宿署は6月24日までに、岩手県奥州市に住む職業不詳・佐藤晋悦容疑者(28)を不同意性交などの疑いで逮捕した。佐藤容疑者は「芸能人専門の一級霊媒師」を名乗り、20代の女性Aさんに性的暴行を加えたとされる。 「佐藤容疑者はSNSを通じてAさんに接触します。ライブ配信を行っていたAさんに対し〈投稿を見て良くないものを感じたのでDMしました〉と送信。警戒されるのを恐れたのか、女性の名前を騙(かた)り〈生き霊がついています〉などとメッセージしたんです。 さらに〈私の知り合いでお祓いできる人がいる〉とし、『一級霊媒師』を名乗る佐藤容疑者が登場します。佐藤容疑者は〈あなたの顔が見えないくらい霊がつきすぎている〉〈クローゼットから睨んでいる〉などと伝え、Aさんの家に行って除霊することを提案したそうです」(全国紙社会部記者) ◆「好きでやるわけじゃない」 不安にかられた女性の心理を悪用した佐藤容疑者は今年3月7日、自宅のある岩手県奥州市からAさんの住む東京都新宿区のマンションへ。交通費の約2万7000円はAさんが支払ったという。 「佐藤容疑者はお経を唱え、ベッドに座らせたAさんに対しこう言ったそうです。『身体を使ったお祓いをしないと霊がとれない。こうした除霊方法は本当にある』と。Aさんが拒否すると『せっかく、あなたのために来たのに死んでもいいのか。ボクだって好きでやるわけじゃない』と不安をあおったとか。翌3月8日にかけ、佐藤容疑者は複数回にわたりAさんに性的暴行を加えたとされます。 佐藤容疑者は暴行後の9日までAさんの部屋に滞在。佐藤容疑者がいなくなった10日に、Aさんが近くの交番に被害を訴え事件が発覚しました。佐藤容疑者は次のように供述し犯行を否定しているそうです。『(Aさんの)部屋に塩を置いたりお経を唱えたことは間違いないが、性的な行為はいっさいしていません』」(同前) 当該事件について、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。 「容疑が事実なら、手口が極めて巧妙で悪質な事件です。以前から、霊などに悩まされる女性が霊媒師に相談しに行き性的被害にあうケースはありました。しかし今回は、加害者のほうから女性を装いアプローチしている。しかも被害者の心理を悪用し、不安を感じるような状況におとしめています。 女性側としても、悩みを打ち明けたり、自ら部屋に招いた引け目があるでしょう。今回の被害者は勇気を出して警察に相談しましたが、加害者に交通費まで払ってしまった弱みを感じ泣き寝入りする女性も多いと思います。容疑者には余罪があるのではないでしょうか」 佐藤容疑者は昨年夏ごろに特殊な能力を持ち、霊媒師として活動し始めていたという。

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