【ソウル時事】韓国の尹錫悦前大統領は28日、自身の「非常戒厳」宣言を巡る内乱事件を捜査する特別検察官から任意の聴取を受けるため、ソウル市内の検察庁舎に出頭した。 尹氏が捜査当局の聴取を受けるのは高官犯罪捜査庁(高捜庁)に拘束、逮捕された1月以来。 尹氏は1月に現職大統領として初めて内乱罪で逮捕、起訴された。内乱事件の公判は既に始まっているが、李在明政権発足直後の今月5日、与党「共に民主党」の主導で国会が政府から独立した特別検察官に内乱事件を捜査させる法案を可決。李大統領が特別検察官を任命し、内乱事件に関連する外患誘致や職権乱用の疑いも含め、広範囲な捜査が始まった。 特別検察官は、高捜庁が1月に拘束令状を執行した際、尹氏が大統領公邸に立てこもり、大統領警護庁に指示して令状執行を妨害したとして、特殊公務執行妨害などの容疑で追及する見通し。拘束令状の申請が25日に裁判所に棄却されたため、特別検察官は任意での出頭を求めていた。