(CNN) ロシアのスタロボイト前運輸相が7日、自殺した。当局者らによると、スタロボイト氏はこのわずか数時間前にプーチン大統領によって解任されていた。 解任の決定はクレムリン(ロシア大統領府)の公式ウェブサイトに掲載され、次官のアンドレイ・ニキーチン氏が運輸相代理に任命された。 スタロボイト氏の解任理由について記者団に問われたペスコフ大統領報道官は、「信頼の欠如」が原因とする見方を否定したが、それ以外の理由は明らかにしなかった。 ロシアの捜査委員会は声明で、スタロボイト氏の遺体がモスクワ郊外のオジンツォボにあった車の車内から発見されたと発表した。銃創を負っていたという。当局は死亡時の状況について調べを進めているが、「自殺が有力」だとしている。 スタロボイト氏は2024年5月に運輸相に就任する前、ロシア南西部クルスク州の知事を務めていた。ウクライナの奇襲侵攻前に知事を退任したものの、同州の治安維持における失態をめぐり非難されることもあった。 ロシアの複数のメディアは7日、スタロボイト氏が同州の防御設備建設に割り当てられた国費の横領をめぐり、捜査対象となっていると報じた。逮捕の可能性があるとの報道もあった。 今回の解任は、ロシアで数日間にわたり航空交通の混乱が続く中で行われた。ロシア連邦航空局は、週末から7日にかけて485便が欠航、88便が進路変更、1900便が遅延したと発表した。 欠航は「外部からの干渉」によるものだとされ、詳細は明らかにされなかったが、ロシア国防省は同時期にウクライナ軍による長距離攻撃を400回以上迎撃したと発表している。