『ここはゴルフの国』ビールのコップは投げません 全英前哨戦に2万3000人が熱狂

◇米国&欧州男子ツアー共催◇ジェネシス スコットランドオープン 3日目(12日)◇ザ・ルネサンスクラブ(スコットランド)◇7282yd(パー70) ギャラリー用のゲートを入ると、『This is Golf Country』(ここがゴルフの国だ)と書かれた巨大パネルがお出迎え。ゴルフ発祥の地のファンにとって、待ちに待った週末がやってきた。 翌週に「全英オープン」を控えた欧米共催大会に、世界のトップランカーが集結。スコッティ・シェフラー、ロリー・マキロイ(北アイルランド)、ザンダー・シャウフェレら世界ランクトップ10のうち8人が参戦するなど、地元のファンが熱狂するのもうなずける。 DPワールドツアー(欧州ツアー)によると、第3ラウンドの観戦チケットは現地時間金曜午後の時点で完売。定員2万3000人分のチケットが売れ、1週間を通じて過去最多の観客動員数が見込まれている。ロバート・マッキンタイア(スコットランド)が地元優勝を果たした昨年は、4日間で7万6024人を動員し、1920万ポンドの経済効果を生んだ。 ことしは大会を盛り上げるため、6番(パー3)が、ホール全体をぐるりと観客席が囲むスタジアム形式として生まれ変わった。一番盛り上がったのはやっぱりマキロイで、ティショットをグリーン奥のセミラフに外しても大歓声。グリーンに向かって歩く姿に声援を送るスタンドの熱量は、米男子ツアー「WMフェニックスオープン」(TPCスコッツデール スタジアムコース)の名物パー3、16番ホールを彷彿とさせる。 スコッツデールの16番では昨年、暴走した多くのファンが逮捕されたことが問題化。しかし、スタジアム席で観戦するスコットランドのファンの中に、ヤジを飛ばしたり、酔っぱらってブーイングをする人はいない。ここは紳士のスポーツ発祥の地、間違ってもビールがグリーンに投げ込まれることはなさそうだ。(スコットランド・ノースバーウィック/谷口愛純)

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