外国産を混ぜた豚肉を「国産」と偽って納品したとして神奈川県警は13日、相模原市の食材加工会社「寿食品(ことぶきしょくひん)」の会長や社長ら男5人を逮捕しました。 この会社が納品した食材は、神奈川県内の小中学校の給食で使用されるなどしていました。 捜査関係者によりますと、不正競争防止法違反(誤認惹起行為)の疑いで逮捕されたのは、相模原市の食材加工会社「寿食品」元社長の鹿島敏裕容疑者(63)と弟で元取締役の茂裕容疑者(55)、加工を行う工場の工場長・工藤正隆容疑者(51)ら計5人です。 鹿島容疑者らは、外国産と国産を混ぜた食肉の産地証明書に「産地は関東地方」と偽って表示するなどし、去年9月から10月にかけて相模原市内の学校給食を作る施設などに豚肉約1770キログラムを納品した疑いが持たれています。 鹿島容疑者らが経営していた食材加工会社「寿食品」が納品した食材は、川崎や横浜などの小中学校の学校給食で提供されていて、川崎市教委側が去年10月、「寿食品」が加工し国産として納品された豚肉の産地判別検査をしたところ外国産と判明し、神奈川県警が会社を家宅捜索するなどし捜査を進めていました。 川崎市によりますと、「寿食品」側は発覚直後の市の聞き取りに対し、「10年以上前から外国産を混ぜた」と話していたということで警察は利益を確保するために外国産の食材に国産を混入させるなどしていたとみて全容解明を進める方針です。