宮城県気仙沼市が発注した公共工事の入札をめぐり、市職員と業者の男が逮捕された官製談合事件の続報です。逮捕された市職員がおととし係長になって以降、この業者は他にも4件、市の工事を落札していたことが分かりました。 7月22日に送検されたのは、気仙沼市建設部土木課の道路整備係長・後藤文治容疑者(47歳)です。 警察によりますと、後藤容疑者はおととし7月、気仙沼市が発注した道路工事の入札をめぐり、「設計価格」を業者に伝えて公正な入札を妨害し、落札させた疑いが持たれています。 この事件をめぐっては、設計価格の情報を受け取ったとして、中央技術コンサルタンツ東北支店の支店長、清水康弘容疑者(51歳)も22日、送検されました。 警察は捜査に支障が出るとして、2人の認否を明らかにしていません。 市によりますと、後藤容疑者がおととし4月に設計価格を知り得る係長になってから、今回の工事以外にも橋の補修などで4件、清水容疑者の会社が市の業務を落札していたということです。 2人は仕事を通じて知り合ったとみられ、警察は金銭のやり取りがなかったかなど事件のいきさつを詳しく調べています。