【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る複数の不正疑惑を捜査する特別検察官チームは18日、逮捕後2回目となる金氏の取り調べを約7時間行った。特別検察官側は金氏に対し20日午前10時に再度出頭するよう求めた。 金氏は法務部の護送車に乗せられ収容先のソウル南部拘置所を出て、ソウル中心部の光化門近くのビルにある取調室に午前9時40分ごろ到着した。約7時間後の午後4時40分ごろ、取調室を後にした。 金氏はほとんどの質問に対して供述を拒否し、時折「知らない」「覚えていない」と話したことが分かった。 特別検察官側は20日の取り調べで、金氏が「コンジン法師」と呼ばれる呪術師のチョン・ソンベ氏を通じて世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元幹部からダイヤモンドのネックレスや高級バッグを受け取り、その見返りとして教団のカンボジア事業などで便宜を図った疑いについて質問する計画だ。 ただ、金氏側は健康上の理由で、20日の出頭は難しいとの意向を示したという。 特別検察官側は7日に資本市場法違反やあっせん収賄などの容疑で金氏の逮捕状を請求。ソウル中央地裁は12日深夜、「証拠隠滅の恐れがある」として逮捕状を発付した。逮捕後初となった14日の取り調べで特別検察官側は、2022年の大統領選で政治ブローカーのミョン・テギュン氏が世論調査を無償で引き受けた見返りとして、尹氏夫妻が同年の国会議員補欠選で当時与党だった「国民の力」の金映宣(キム・ヨンソン)前議員が党公認候補に選ばれるよう影響力を行使した疑いについて質問したが、金氏はほとんどの質問に対して供述を拒否した。 そのほかにも金氏は09~12年に行われた輸入車ディーラー「ドイツ・モーターズ」の株価操作に関与した疑いなどもかけられている。 一方、金氏の側近で「執事」とされるキム・イェソン氏の逮捕後初の取り調べも18日に行われた。 キム氏は自身が設立に関与し、株式も保有するレンタカー会社の資金計33億8000万ウォン(約3億5900万円)を横領した疑いを持たれている。また同レンタカー会社がカカオモビリティなどから計184億ウォンの不正な投資を受けた疑いもある。