トランプ米政権は20日、国際刑事裁判所（ICC）の裁判官と次席検察官の計4人を新たに制裁対象に指定すると発表した。ICCの加盟国ではない米国とその盟友イスラエルの同意なく両国民の追及に関わったと指摘している。 国務省によると、4人の出身地はカナダ、フランス、フィジー、セネガル。イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相の逮捕状発行や、アフガニスタンでの米国人要員の捜査に関わったとして、米国内資産の凍結などの制裁を科す。ルビオ国務長官は声明でICCの「政治化や権限の乱用」を非難し、「ICCの違法で無根拠な活動から我が国の部隊、主権、同盟国を保護するために必要と判断するあらゆる措置を講じる」としている。 トランプ大統領は2月にICCの関係者に制裁する大統領令に署名。カーン主任検察官を制裁対象に指定している。（ワシントン＝下司佳代子）