米エミー賞で史上最年少の快挙!15歳オーウェン・クーパーの勇気をくれるスピーチ「3年前まで何者でもなかった」

15歳のイギリス人俳優オーウェン・クーパーが、イギリスで社会現象を起こしたNetflixドラマ『アドレセンス』での演技で米エミー賞を史上最年少で受賞。今作は全4エピソードがそれぞれカットなしのワンテイクで撮られていることや、現在英米で広がる社会問題「マノスフィア(=男らしさや女性嫌悪を推進するオンラインコミュニティの総称)」を取り上げていることでも話題になった作品です。 オーウェンは同級生の女の子を殺した容疑で逮捕される13歳の少年を演じていますが、これがデビュー作とは思えない素晴らしさ。ある朝、突然自宅に踏み込んできた警察に拘束されて両親の前で怯える子どもらしい表情と、心理療法士とのセッションで激昂し、暴力性と残酷さを剥き出しにする様子。そのどれもが思春期の少年の持つ危うさを見事に表現していて、引き込まれます。 そんなオーウェンが「リミテッドあるいはアンソロジーシリーズ」部門で最優秀助演男優賞を受賞した瞬間には客席からスタンディングオベーションが巻き起こりましたが、その受賞スピーチがとてもよかったのでご紹介したいと思います。 「これはとてもシュールな出来事です。私がドラマのクラスを受講し始めた頃には、アメリカに来るだなんて想像もしていませんでした。だけど今夜私は、あなたが耳を傾け、フォーカスし、慣れ親しんだ場所から抜け出す勇気を持てば、あなたは成し遂げることができる、あなたは人生においてどんなことでも達成できるのだと証明できたと思います」。 そしてオーウェンはこう付け加えました。「私は3年前まで何者でもなかったけれど、今ここに立っています」。 ものすごく説得力があり、勇気をくれるスピーチ。特に「慣れ親しんだ場所を抜け出す勇気を持てば」という言葉にドキッとしました。何かを成し遂げたいと思っていても、ダメだったときに言い訳できるようにどこか逃げ道を作ってしまったり、いつも慣れているやり方に甘んじてしまったり。そういうことって結構あると思うのですが、そんなやり方では、きっとこれまでと同じ景色しか見れないんですよね。 初めてのドラマ出演で、しかも約50分間カメラが回り続ける中で演技をするなんていうリスクに挑戦するのは、オーウェンだって怖かったはず。だけどチャレンジしたからこそエミー賞の歴史を塗り替えることができた。かっこいいなあ、と素直に思います。オーウェンはこうも言っていました。 「たとえ少し恥をかいたって、それがどうしたっていうのさ?」。

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