相手に恋愛感情を抱かせる手口のいわゆる「ロマンス詐欺」。去年3月、熊本県北部に住む男性から500万円をだまし取った疑いで、指示役とみられる中国籍の男が逮捕されました。この事件をめぐって逮捕されるのは4人目で、被害総額は1億円を超えるとみられています。 詐欺などの疑いで25日に逮捕されたのは、中国籍で東京都豊島区の自称会社員・扈三喜(フウ・サンキ)容疑者29歳です。 扈容疑者は去年3月、他の仲間と共謀して、県北に住む60代の男性に「投資で一緒にお金を増やそう」などとウソのメッセージを送り、500万円を振り込ませたなどの疑いが持たれています。 警察によりますと、男性はマッチングアプリで扈容疑者らのグループがなりすましたとみられる架空の女性と知り合い、20回にわたり約1億1000万円をだまし取られる被害にあっています。 この事件をめぐって、警察はこれまでに出し子とみられる大学生など3人を逮捕。捜査を進める中で、金を引き出すように指示した「指示役」とみられる扈容疑者の関与が浮上しました。 警察は「捜査に支障がある」として扈容疑者の認否を明らかにしておらず、組織的な犯罪とみて全容解明を進めています。