いつものコンビニで強盗事件…犯人を説得、逮捕に貢献 秦野で44歳を表彰

コンビニ強盗事件の容疑者を説得し、逮捕に協力したとして、秦野署は農業法人経営の佐野晃一さん(44)=松田町=に感謝状を贈った。佐野さんは「最初は訓練かと思った。正直に言うと怖かったが、(早期解決に)貢献できてよかった」と振り返った。 佐野さんによると、14日午前、普段立ち寄るコンビニに入店した際に、「助けて」と泣き叫んできた店員が強盗に遭ったと告げ、「あの人が犯人」とまだ駐車場にいた容疑者を指さした。 「凶器を持っていることも分かったが、逃がしてはいけない」と追跡。時折、興奮状態になる容疑者の様子を見ながら数メートルの距離を保ち、興奮させないよう気を付けながら「なぜ強盗をしたのか」などと話しかけた。町消防団で班長を務め、人命や財産を守る意識やどんな現場でも求められる冷静さなど、消防団で教わってきた経験が生かされたという。 「取ってしまったものは仕方ない。返してコンビニで謝罪しよう」などと説得しながら一緒に200メートル以上歩き、到着した署員に引き継いで容疑者は現行犯逮捕された。浅田二郎署長は「地域住民の不安を早期に解消し、今後の犯罪にくぎを刺す、二つの大きな意味があった」とたたえた。

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