アパート空室に現金を送らせて詐取したとして、警視庁特別捜査課は30日までに、詐欺容疑で指定暴力団住吉会系組幹部山下正博容疑者(44)=東京都世田谷区=と組員の男を逮捕した。同課によると、不動産会社から空室情報を入手して詐取金の送付先として悪用したとみられる。同様の手口の被害は昨年、80件以上計約11億円に上るという。 警視庁は今年4月、2人に空室情報を伝えたとして、不動産会社役員の男=詐欺未遂ほう助罪で公判中=を逮捕。男は2人の依頼で空室の内見を予約し、合鍵を保管するキーボックスの暗証番号を知らせたという。男は「1件につき5千~1万円の報酬をもらっていた」と説明している。