シャンパン瓶で殴り暴言…ガールズバーで強制労働疑い 店長ら逮捕

「支配」はおよそ9カ月間、続いた。ガールズバー店長は女性店員の頭をシャンパンの瓶で殴り、何度も暴言を浴びせたという。 「なんで言うことを聞けないの?」 店長のスマートフォンには、殴りながら撮影した動画が残されていた。 警視庁保安課は5日、東京・池袋のガールズバー「イーウェーブモーニング」店長、鈴木麻央耶(39)=住所不定=と従業員、田野和彩(あい)(21)=東京都世田谷区=両容疑者を労働基準法違反(強制労働)の疑いで逮捕したと発表した。 逮捕容疑は2024年10月~25年7月中旬ごろ、20代の女性店員に「おまえは接客態度が悪いから稼げない」「おまえは金遣いが荒いからおれが管理してやる」と繰り返し言ったり、空き瓶で頭をたたいたりして店で無理やり働かせたとしている。 保安課によると、鈴木容疑者は「ボコボコになるまで暴力を振るったので、彼女が『仕事をやめたい』と言えなかったことは分かっている」と供述。田野容疑者も容疑を認めているという。 2人は9カ月間、この女性店員に同店や、「セクシーキャバクラ(セクキャバ)」で働くよう指示し、歌舞伎町の路上で売春をするよう言い含めていた。鈴木容疑者が「なんのために指示してやっていると思っているの?」と言って殴る間、田野容疑者は他の従業員が店に入ってこないようにし、女性が泣き叫ぶ様子を見ていたという。 女性は、全地球測位システム(GPS)機器を持たされて居場所を管理され、売春で稼いだ金は鈴木容疑者に渡していた。両容疑者の逮捕は、女性に売春をさせた売春防止法違反(管理売春)容疑=処分保留で釈放=に続いて2回目。【菅野蘭】

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