LGBTQ+が弾圧されるロシアに生まれたクィア・アーティストを追う「クイーンダム/誕生」

LGBTQ+が弾圧されるロシアに生まれた次世代クィア・アーティスト、ジェナ・マービンを追ったドキュメンタリー「クイーンダム/誕生」が、1月30日(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国で公開される。ティザービジュアルと特報映像が到着した。 首都モスクワから約10,000キロ離れた町で祖父母に育てられた、21歳のジェナ・マービン。幼少期よりクィアであると自覚し、暴力の標的となってきた。その痛みとトラウマを、ジェナはアートに変えた。スキンヘッドにしてハイヒールを履き、身体にテープや有刺鉄線をまとい、“静かな叫び”として無言のパフォーマンスを街に放つ。やがてロシアによるウクライナ侵攻が始まると、反戦デモに参加したジェナは逮捕され、徴兵の危機にさらされる──。 メガホンを執ったのは、ロシア出身でフランス在住のアグニア・ガルダノヴァ。ロシア各地のドラァグクイーンたちを追う映画の制作に乗り出すが、その過程で出会ったジェナの芸術性と勇気に感銘を受け、対象をジェナに絞って本作を撮り上げた。プロデューサーは「チェチェンへようこそ ―ゲイの粛清―」のイゴール・ミャコチンが務める。 作中ではジェナの強さだけでなく、将来への不安と葛藤、愛情を注ぎながらもジェナの在り方を理解しきれない祖父母との関係も捉えらえる。恐怖と絶望を超えて誕生した孤高のクイーンによる、命がけの表現に注目したい。 なお、ジェナ・マービン、アグニア・ガルダノヴァ監督、プロデューサーのイゴール・ミャコチンは公開日付近に来日する予定だ。

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