中国地方に住む20代の女性が中学2年の時から6年間にわたり部活の外部コーチの男性から性被害を受けたとして、損害賠償を求め提訴しました。女性は会見で、逆らえない状況下で続いた性被害を訴えました。 「当時は指導者から「お前も悪いんだぞ」という風にずっと言われていていた」。 提訴したのは、中国地方に住む20代の女性です。 女性は、中学2年生の時から19歳までのおよそ6年間にわたり、学校の部活動の外部コーチの男性から学校や遠征先などで性的暴行を受けていたといいます。 ■「指導者」という立場を利用して 男性は「指導者」という立場を利用して女性を心理的に支配し、依存関係を構築する「グルーミング」を行っていたと訴えます。 女性 「当時は何も疑問に思うことがなく、結構な回数の被害を私自身が受けていた。でも、逆らえない状況、逆らうという選択肢が無いような状況だったと今なら思います」 ■友人に相談するまで被害を受けていたと気付かず… 女性は友人に相談したことしまで、自身が性被害を受けていたことに気づかなかったと話します。 女性 「こういった行為をされることは、変なことですけど普通だと思っていて、相談するべきことだという認識にも至らなかった」 女性は4日付けで、外部コーチを提訴。1100万円の損害賠償を求めています。 訴状によりますと外部コーチは、ことし児童福祉法違反の疑いで逮捕されましたが、その後精神状態などが理由で釈放。現在は任意で捜査が続けられています。 女性はPTSDと診断され、現在も病院で治療を継続しています。しかし女性は、「スポーツの世界は独特。指導者と選手は主従関係が強い。悩んでいる人が他にもいるかもしれないから、声を上げた」と話しました。