勤務していた会社の取引先リストを転職先に不正に持ち出したとして元社員の男や転職先の会社代表ら4人が警視庁に逮捕されたことがわかりました。 不正競争防止法違反の疑いで逮捕されたのは引っ越し業者の仲介サービスなどを展開する株式会社「リベロ」元社員の古吉裕太容疑者(37)と、人材派遣などを行う株式会社「ビズリンク」代表の早川健容疑者(53)、社員の河村宏樹容疑者(44)と鷹野哲生容疑者(50)の4人です。 捜査関係者によりますと、4人は2024年11月から12月にかけてリベロ社の企業秘密にあたる情報を不正に入手し、そのデータをビズリンク社側に送信したなどの疑いがもたれています。 当時リベロ社の社員だった古吉容疑者が、リベロ社のサービスを導入している企業リストを、社内のパソコンで閲覧してその画面をスマートフォンで撮影し、ビズリンク社の河村容疑者に通信アプリを通じて共有していたということです。 写真データを受け取った河村容疑者は、鷹野容疑者にメールでデータを送信し、最終的にはプリントされたデータが、従業員2人の元に渡っていたということです。 企業リストを撮影したとみられる古吉容疑者は、リベロ社を退職するとビズリンク社に転職していました。 また、早川容疑者と河村容疑者も元々はリベロ社の社員だったということです。 2025年1月頃に、リベロ社が警視庁に相談したことで事件が発覚し、4人の逮捕に至りました。 警視庁は4人が不正に持ち出したデータをビズリンク社の営業活動に利用していたとみて捜査しています。