ベネズエラ国債、大規模債務再編なら大幅値上がりか=米シティ

[ロンドン 12日 ロイター] – 米シティグループのアナリストチームはベネズエラについて、マドゥロ大統領に対する米国の圧力が高まって最終的に大規模な債務再編に道が開かれれば、国債の価格が現在の水準から30%ないし60%上昇する可能性があるとの見方を示した。 ベネズエラは2017年にデフォルト(債務不履行)に陥り、国債価格は対米関係の変化に応じて動いている。今年初めの急激な値上がりは、米海軍がベネズエラ沖で「麻薬密輸船」と見なす船舶への攻撃を開始し、トランプ米大統領がマドゥロ氏の逮捕につながる情報提供に報奨金を提示したことが背景にある。 シティによると、マドゥロ氏が退陣した場合、ベネズエラは以前から待たれていた債務再編交渉が実現に向かう可能性がある。同国の債務総額は約1700億ドルで、うち約1100億ドルが政府債務、600億ドル超が国営石油会社PDVSAの債務と推定されている。 シティはリポートで「ベネズエラの債務は体制交代への期待を背景に上昇していると考える」と言及。ベネズエラが債務を持続可能な水準にするには少なくとも50%の元本削減(ヘアカット)が必要だと指摘した。 デフォルト期間中に未払いとなっている利息を穴埋めするために新発債を発行する債務再編手法を想定。50%の元本削減が行われた場合、再編後の債務残高は約850億ドルになると予想した。

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