天海祐希の主演で、警視庁の取調室で巻き起こる取調官と被疑者の"真実を巡る攻防戦"を描いた「緊急取調室」シリーズ。2014年にシリーズ第1作が放送されると、天海演じる取調官が、言葉と心理戦による駆け引きを繰り広げながら事件の真相を暴いていく痛快さが人気を博し、これまでに連ドラ版が第4シーズン、スペシャルドラマ版が2作品の計6作品が放送されてきた。 そして今年10月からは待望のSeason5が放送中だ。 都心の地下に大規模蓄電施設を作るという政府肝いりの再開発計画に、世間からの反対の声が多発する中、工事関係者2人が殺害される事件が連続して起こる。「緊急事案対応取調班」、通称"キントリ"を離れて警視庁・特殊犯捜査係で職務に励んでいた真壁有希子(天海)は、捜査一課の管理官・梶山勝利(田中哲司)と共に捜査にあたるが、なかなか犯人の特定には至らず…。時を同じくして、"日本初の車いすキャスター"として人気を博す倉持真人(山本耕史)は、自身の報道番組でこの連続殺人事件を取り上げ、政府を糾弾。さらには犯人を挑発したことで視聴者からの批判が殺到し、たちまち炎上。そんな中、倉持と同居中の父親・磯貝信吾(竜雷太)が自宅で殺害されたばかりか、第一発見者の倉持自身も襲撃される事件が発生。凶器にペンチが使用されたという共通点から、先の事件と同一犯の可能性も浮上する中、警視庁は「緊急事案対応取調班」の臨時運用を正式決定する。こうして真壁、梶山、玉垣松夫(塚地武雅)、菱本進(でんでん)、小石川春夫(小日向文世)ら、新天地に赴いていたキントリメンバーが再結集することとなる。 ■本作でも被疑者を"マル裸"に!正義感溢れる刑事・真壁有希子を演じる天海祐希 第1話で再結集したキントリチームは、さすがの連携力で華麗に事件を解決。第3話では山での捜索活動中に滑落したと思われる山岳救助隊員の死の真相を解明。続く第4話ではパパ活の客とその家族を殺害した罪で収監され、「死のパパ活女子」と世間を騒がせた日本最年少の女性死刑囚・佐藤礼奈(大原櫻子)と対峙した。 すでに死刑判決を受けて服役中だったが、突如、「もう1人殺したのを思い出した」と供述しだしたことで、キントリチームの取調べを受けることになった佐藤。アイドルのような無邪気な笑顔と、黒いフリルのワンピースを纏って取調室に現れた佐藤は、終始のらりくらりとした態度で、曖昧で信憑性のない供述を繰り返す。そんな掴みどころのない佐藤に翻弄されつつも、些細な発言の中に滲む違和感を見逃さず、少しずつ真相を紐解いていくキントリチームの面々。ついには真実を解き明かし、佐藤の心の内に潜んでいた苦い記憶と真実にも触れることとなる…。 シーズン1から変わらず、信念が強く熱い刑事・真壁は、天海のハマリ役。キントリチームの結束力もシーズンを重ねるごとに強くなっていき、事件を解決していく姿は毎話、痛快だ。そして、鋭く被疑者に切り込む一方で、それぞれが温かな人情味を持っていることもキントリチームの魅力。時には被疑者の心に寄り添い、真っすぐと向き合うことで、対峙した相手の心を溶かしていく。 11月20日(木)に放送予定の第5話でキントリチームが対峙するのは、3人の養子を慈しんで育て、国民からも人気を博してきた与党「民自党」初の女性幹事長・矢代樹(高橋ひとみ)と、その長男。まだ17歳の矢代卓海(坂元愛登)は自ら警察署に出頭し、私人逮捕系の動画配信者「ケルベロス」を殺害したと自供する…。 取調べのプロであるキントリチームと、一筋縄ではいかない被疑者たちの攻防戦が見どころの本作。この先にはどんな事件が彼らを待ち受けているのだろうか。Season5も目が離せない。 文=HOMINIS編集部