貴金属会社の偽の刻印が入った金地金を売却し、現金をだまし取ったなどとして8人が逮捕された事件で、警視庁特別捜査課は21日までに、詐欺などの疑いで、新たに会社役員唐明昊容疑者(43)=千葉県柏市十余二=を逮捕した。 認否は明らかにしていない。 同課によると、このグループは3~7月ごろ、同様の手口で約95億円をだまし取ったとみられ、詐取金は同容疑者が実質的に経営していた会社の口座に集約。多くが暗号資産に交換されており、資金洗浄(マネーロンダリング)されたとみられる。同課は、唐容疑者が偽の金地金などを他のメンバーに渡し、売却を指示したとみて調べている。 逮捕容疑は3月11日、他のメンバーと共謀し、千代田区の貴金属店で正規品であるとする偽の書類を提示した上で、偽の刻印が入った金地金(計8キロ)の売買契約を結び、計約1億2000万円をだまし取った疑い。