「選挙はもうかるんですよ」…NHK党「立花孝志容疑者」が引き起こした「政治とカネ」問題 金銭トラブル当事者が語る“異様な金遣い”

元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕された政治団体「NHKから国民を守る党」(NHK党)党首の立花孝志容疑者は、金にまつわるトラブルや話題にも事欠かなかった。自身のYouTubeチャンネルで「(選挙は)金もうけです。もうかるんですよ」と公言したこともある。支持者らから出資を募り、億単位の金を集めては選挙に大量の候補者を擁立するのが常套手段だった。だが、立花氏と金銭トラブルになった人物によると、金の管理はずさんで、異様な金遣いだったという。当事者らに話を聞いた。 * * * 立花氏が代表を務め、2019年参院選で国政政党となった旧「NHKから国民を守る党」(以下、便宜的に旧N国党)を祖とする「みんなでつくる党」からは、立花氏が代表時代、自らに貸し付けた3億5千万円の一部について業務上横領の疑いで5月に刑事告訴され、受理されている。 長年立花氏やNHK党の動きを追い、対峙してきた「選挙ウォッチャーちだい」氏は立花氏の金に対する姿勢をこう言い表す。 「一言で言うとルーズでいい加減。金に執着はありますが、貯め込むのではなくて、あればあるだけ使ってしまう。億単位の金を高金利で集め、ひとつの選挙に全額張るようなとんでもない使い方もしています」 立花氏は党運営の金を集める際、寄付を求めるのではなく出資を募ってきた。今のNHK党は「無期限、無利息、無担保」を条件としているが、ちだいさんによるとかつては年利15%という異常なリターンを掲げていたという。その後10%、やがて5%と改めたがそれでも高水準だ。裁判資料などによると、旧N国党が国政政党となったあとの2019年11月には「1口100万円、年利5%、2025年12月末元金弁済」などの条件で約5億円を借り入れた。2021年以降も同様の手法を用いて、当時借り入れた額は計8億円にのぼる。 ちだい氏は言う。 「立花(容疑者)は、お金を集めることに自信がないんだと思います。国政政党だったんだから堂々と献金を募ればいいのに、現実的な返済計画もなしに高い金利を付けると言って出資でお金を募った。そして、国政政党だという信頼感もあって多額の金を集めることに成功しました」

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