●「行き過ぎ」の声も 金沢市消防局の職員が旅行中に速度違反の交通取り締まりを受けたことを理由に、同局が本人や上司、所属長に対し、車やバイクでの通勤を一定期間自粛するよう促したとみられることが5日、関係者への取材で分かった。一部職員から「私生活の違反で行き過ぎている」との声が上がっている。消防総務課の担当者は「(自粛が)あったかなかったかを含めて答えられない」としている。 関係者によると、職員は11月下旬、石川県外で旅行中に、時速約30キロの速度超過で警察の取り締まりを受けた。市消防局は交通違反防止に向けた「自主的な取り組み」として、本人が1カ月間、上司や所属長が7~10勤務日の間、車やバイクでの通勤を自粛することを局内に通知した。 市消防局を巡っては、6月に消防士長が道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕。これを受け同局は、懇親会など飲酒を伴う場への出席を当面の間自粛し、内輪の飲み会も禁止した。 10月には消防司令補が救急出動先で現金を盗んだ窃盗容疑で逮捕されており、職員の一人は「不祥事が続き、市民の不信感を払拭(ふっしょく)しなければならない状況だ」と話した。