市長は市役所内から電話で入札価格を漏らしていた⋯官製談合事件、前市長・市議・業者2人の計4人を起訴【高知・土佐清水】

高知県土佐清水市が発注した工事の入札をめぐり、最低制限価格を漏らして特定の業者に落札させた疑いなどで、現職の市長、市議会議員、業者の男2人がそれぞれ逮捕されていた事件で、高知地方検察庁は2日、4人を起訴しました。 起訴されたのは、土佐清水市の前市長で会社役員の程岡庸被告、土佐清水市議会議員の永野裕夫被告、四万十市の会社役員・榮勇男被告、同じく四万十市の会社役員・小野和幸被告の、合わせて4人です。 起訴内容によりますと、4人は共謀し、2025年5月28日に行われた「宿泊型多文化共生コミュニティ施設改修工事(電気工事)」の指名競争入札に関し、入札の最低制限価格を、前市長の程岡被告が市議会議員である永野被告に伝え、そこから榮被告へ、そして1人の人物を介して小野被告へと伝え、最終的に小野被告が代表を務める会社に落札させ、公正な入札を妨害した罪などに問われています。 ◆程岡被告:入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反、公契約関係競売入札妨害 ◆永野被告 :入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反、公契約関係競売入札妨害 ◆榮被告:公契約関係競売入札妨害 ◆小野被告:公契約関係競売入札妨害 起訴内容によりますと、程岡被告は市長だった当時、市役所内から電話で市議会議員の永野被告に入札の最低制限価格を伝え、永野被告は自宅から電話で榮被告に価格を伝えていたということです。 そして、榮被告から小野被告へは、1人の人物を介して価格を伝えていて、入札では、小野被告が代表を務める「井上電工」が最低制限価格より1万円高い5913万円で落札していました。 4人の認否について、高知地検は「コメントを差し控える」としています。 この事件をめぐっては、1日に開かれた市議会で程岡被告の辞職願の採決が行われ、議会は全会一致で同意し、程岡被告の1日付けでの市長辞職が決まっています。

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