香港の李家超(ジョン・リー)行政長官は12月2日、新界地区の高層住宅群「宏福苑」で発生した火災を巡り独立委員会を設置して調査すると明らかにした。修繕工事の監督も含め原因を調べる。警察は過失致死の疑いでこれまでに13人を逮捕し、反汚職機関も12人を汚職の疑いで逮捕している。独立調査などを求める請願に関わったグループに所属する学生1人の拘束や、扇動の疑いで2人が逮捕されたとの報道について問われると、李長官は「今回の悲劇を悪用する犯罪は容認しない」と述べた。 当局は火災が急速に広がった原因として、修繕工事に使用された基準を満たさないプラスチック製の防護ネットや発泡素材の断熱材を挙げている。 当局は2日時点での死者数は156人と発表、約30人が行方不明となっている。火災が起こった7棟のうち5棟で捜索が終了した。残りの2棟は被害が最も深刻で、捜索には数週間かかる可能性があるという。 犠牲者には、少なくとも9人のインドネシア人家政婦とフィリピン人家政婦1人が含まれる。 東京、台北、ロンドンでも今週、追悼行事が予定されている。 宏福苑には4000人以上が居住していた。死者数は現在150人を超えている。