災害時のデマ情報についてです。12月8日に青森県で 震度6強を観測した地震に関して、SNSなどで様々なデマが拡散されています。 これは、Xで70万回以上表示されている動画です。「12月8日、日本をマグニチュード7.6の地震が襲った」という英語とともに様々な場所が揺れている映像ですが、これは「偽の動画」です。 今回の地震は、午後11時すぎで、夜でしたが、明るい映像です。 実際の地震の映像ではありません。 ほかにも、今回クマの出没が相次いでいる東北や北海道で地震が起きたことに結び付けて「クマは地震を予知して冬眠できなかった」「冬眠したクマが地震で起きて暴れ出す」といった根拠不明の投稿も相次ぎました。 専門家は、こうした悪質なデマ情報の拡散に加担しないよう注意が必要だとしています。 12月8日に青森県で発生した地震と見せかけた偽の動画。今回の地震のあと、こうした様々なデマ情報がSNSに投稿されました。 9日、木原官房長官…。 木原官房長官 「過去の災害の際には、インターネット上で真偽不明の情報が、流通しております。国民の皆さまにおかれては、災害に関する情報については、政府、自治体や報道機関の情報で確認をしていただくようにお願いいたします」 こうしたデマ情報は過去にも。 9年前の熊本地震では、「ライオンが逃げ出した」と旧ツイッター(X)に書き込みをした男性が逮捕されました。 また7年前、大阪で震度6弱の地震があった後には、「シマウマが脱走」、「ビルが倒壊した」といったデマ情報が拡散されました。 心理学が専門で信州大学地域防災減災センターの菊池聡センター長は、 人々の「不安」がデマを拡散させるとし、加えて、SNS時代特有の要因があると指摘します。 信州大学地域防災減災センター菊池聡センター長 「SNSに投稿したのが他の人のところに表示されたり見られたりするとそれがカウントされていく。カウントがたくさんたまるとある程度収益が分配されるということで、一生懸命みんなデマをつくって広げたりしていくという」 SNSで、投稿の閲覧数が広告収益につながる仕組み。例えば、能登半島地震のあとに拡散されたデマ情報は、多くが「閲覧数」稼ぎとみられる海外からの投稿だっということです。(※学生歩き)SNSが身近な若年層は…。 大学院1年生 「報道機関で示されている情報とはあまりにも言っていることが違うなという情報は結構よく目にする」 大学院1年生 「あんまりX自体を信用して見ていない感じはありますね」 大学生3年生 「(SNSの情報を)信じてしまいそうになるが、一回止まって調べるようにしている」 SNSでは、誰もが発信者としての責任を持ち、立ち止まって考えることが求められています。 信州大学地域防災減災センター菊池聡センター長 「少なくとも重要なのは自分がデマの拡散者にならない。その情報は本当に公的で信頼のおける情報源が出されたのか、情報ソースはしっかりしているのか、出どころ不明で噂なんていうのはこれはそこで一歩止める必要がある」