田辺桃子の泣きの演技と増田貴久の闇深い演技が光る中、“ルイ”と“矢崎”の新たな謎が浮かび上がる<推しの殺人>

田辺桃子、横田真悠、林芽亜里がトリプル主演を務める「推しの殺人」(毎週木曜夜11:59-0:54、日本テレビ系/TVerにて配信)の第11話が12月11日に放送。メンバーとともに犯罪を隠蔽しているルイ(田辺)と、未解決連続殺人事件の犯人に衝撃のつながりがあることが判明した。(以下、ネタバレを含みます) ■「このミス」大賞文庫グランプリ作品を実写化 同作は、2024年『このミステリーがすごい!』大賞文庫グランプリを受賞した、新進気鋭の作家・遠藤かたる氏による本格クライムノベルが原作。 主人公となるのは、大阪から東京に進出した3人組アイドル「ベイビー★スターライト」、通称ベビスタのメンバー。田辺は流されるままアイドルになった頭脳派クール系の高宮ルイ、横田はアイドルで成功することに並々ならぬ意欲を持っている早川テルマ、林は恵まれた容姿で裕福な家庭で育つが孤独を抱える一番人気の沢北イズミを演じる。 さまざまなトラブルを抱える中、事務所の社長を殺してしまった彼女たちは、その罪を隠蔽しようとする。しかし、時を同じくして日本中を騒がせていた未解決連続殺人事件に巻き込まれていく。 ほかに、ベビスタの事務所社長の大学時代の先輩で、ルイと過去に付き合っていたマーケティング会社社長で、行方不明になっている河都を城田優、河都と同級生の弁護士・矢崎を増田貴久(NEWS)、未解決連続殺人事件を捜査する警視庁捜査一課の刑事でルイの幼なじみ・望月を曽田陵介、ベビスタのマネージャー・土井をトラウデン直美が演じる。 ■矢崎の弱みを握るべく調べるルイ 連続殺人事件の犯人は矢崎だとルイが突き止めた。ベビスタの3人が事務所の社長だった羽浦(田村健太郎)の遺体を山に埋める様子を見て、脅迫状を送っていたのも。ただ、ベビスタの生配信のときに妙なメッセージを書き込んだり、イズミの隠し子のうわさを流したりした「先生」は矢崎ではなかった。 矢崎のことを聞いておびえるテルマとイズミ。ルイは、矢崎や「先生」なる人物から2人を守ってみせると決意し、まずは矢崎の弱みを見つけるべく動き出した。そのころ、望月はルイの母と妹が亡くなった火事について調べ始める。上司の姪として知り合っためぐみ(椛島光)の刑事だった亡き父がその火事を捜査していたのだ。 育児放棄されていた矢崎が預けられた施設で、矢崎の母が体を売っていたらしいと知ったルイ。連続殺人事件で狙われた被害者と同じだ。施設を出ると、驚くことに矢崎がいた。 ルイたちと自分は「一蓮托生」で「仲間」だと言う矢崎。そんな矢崎と話すうち、ルイは矢崎が自分の母親も殺していると気付く。 「私たちはとんでもない人を相手にしているんだ…」。ルイの心にも恐怖が募っていく。 ■ルイの慟哭が胸に迫る一方、矢崎の怖さに震える そんな中、「先生」がベビスタの生配信で、テルマが高校の同級生・長谷川(木下暖日)と付き合っていること、イズミに子供がいることを写真付きで投稿し、騒動になる。その矢先、「先生」にSNSを通して呼び出されたルイが向かうと、そこにいたのは父・敏勝(猪塚健太)だった。敏勝はルイが幼いころ、字を教えて「なんでも聞いてくれよ。お父さんはルイの“先生”だからな」と言っていたことがあった。 ルイを見守っていたという敏勝。「あるツテ」から長谷川の弱みを知り、協力させていたのだった。すべてはルイにアイドルを辞めさせるためだという。 かつてDVで家族を悩ませた敏勝。ルイは「今さら父親面しないで!」と怒る。すると敏勝は「悔やんでも悔やみきれない…。自分のしたことの恐ろしさに」と泣いて顔をゆがませた。さらに、敏勝はかつての火事を起こしたのも自分だと告白する。敏勝は「悪魔のせいだ」と続け、愕然としたルイはその場から逃げ出すと慟哭した。 敏勝のことにたどりついた望月は、敏勝がいる施設にやって来て、偶然ルイと会う。放火であれば今でも逮捕できると言うと、ルイは「逮捕してどうするの?私がお母さんと愛を守れなかったことに変わりはない」と言って立ち去った。 ベビスタの危機だけでなく、自分の過去に関することが判明し、あまりの衝撃で自宅に戻っても言葉を失ったままのルイ。そこにさらなる衝撃が走る。矢崎と敏勝がつながっていることが分かる情報がもたらされたのだ。 点と点だったものは矢崎という人物だけがつないでいるのではなかった。ルイとも複雑に絡み合っていた。矢崎が自分を絶望に追い込んだと分かり、ルイは泣き崩れた。 ラストでは、ルイが慟哭しているときのシーンがよみがえり、物陰にいた矢崎が薄ら笑いを浮かべる様子が映し出された。そして、ルイのことを「君は特別だ」と1人つぶやいていた矢崎だが、ルイにそこまで執着するのはどうしてなのか、また新たな謎が浮かび上がった。 泣きのシーンが多かった田辺と、どんどん闇深さを出していく増田。両者の演技が光った第11話。タイトルがトレンド入りする反響となったSNSには「田辺桃子さんの演技がすごすぎる」「田辺桃子さんの絶望泣きの演技上手過ぎる」「田辺桃子ちゃんの演技がリアルに絶望している人って感じ」「まっすーの演技ゾクゾクした」「最後の語りのまっすー、サイコパスみMAXでカッコよかった」といった声が上がった。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部

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