「もしがく」ビターエンドの最終回 久部自滅“八分坂の夢”…トニー&うる爺も再集結!2年後のそれぞれ

三谷幸喜氏(64)が25年ぶりにゴールデン・プライム帯(午後7~11時)の民放連続ドラマの脚本を手掛けたフジテレビ“水10”「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(水曜後10・00)は17日、30分拡大で最終回(第11話)を迎え、完結した。話題のシーンを振り返る。 <※以下、ネタバレ有> 1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷氏の青春時代の思い出を題材にした完全オリジナルストーリー。民放GP帯の連ドラ脚本は2000年7月期のフジテレビ木曜劇場「合い言葉は勇気」以来。主演は菅田将暉、共演は二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波らと豪華キャストが顔を揃えた。 菅田は成功を夢見る演劇青年・久部三成役、二階堂はミステリアスなダンサー・倖田リカ役、神木は“三谷青年”をモチーフにした新人放送作家・蓬莱省吾役、浜辺は渋谷にひっそりと佇む八分(はっぷん)神社の巫女・江頭樹里役を演じた。 最終回は「思い出の八分坂」。久部三成(菅田将暉)は自身の過失と横領により、仲間からの信頼を失い、劇団「クベシアター」と渋谷・八分坂から去った。 2年後。蓬莱省吾(神木隆之介)は放送作家に。その日はフジテレビの仕事が終わり、次のNHKの仕事までの間、久しぶりに八分坂を訪れた。 WS劇場は様変わりし、劇団は解散。無料案内所のおばば(菊地凛子)はクレープ店店主に転身していた。 密輸に逮捕された劇場オーナー・ジェシー才賀(シルビア・グラブ)は「スッカスカ弁当」店主。従業員の久部は自転車で弁当を運んでいた。 配達先の交流センターの部屋から懐かしい声が聞こえる。トニー安藤(市原隼人)うる爺(井上順)らが集まり「夏の夜の夢」を稽古。上演の予定はない。 江頭樹里(浜辺美波)が「顔出します?皆さん喜ぶと思いますよ」と声を掛けると、もう久部の姿はなかった。 青空の下、久部は自転車を漕ぐ。 「この世はすべて舞台。男も女も役者に過ぎぬ。ノーシェイクスピア、ノーライフ!」――。 三谷作品らしい“ビターエンド”。散った“八分坂の夢”を胸に、それぞれが新たな道へ。手放したシェイクスピア全集が戻ってきた久部は再び演劇を始め、そして自分を変えることができるのか。

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