15歳の女子中学生と自身がわいせつな行為をする様子を撮影し、アダルトビデオ(AV)として販売したとして、警視庁は8日までに、芸能関連会社役員の粟津彰容疑者(51)=東京都新宿区=を不同意性交や児童買春・児童ポルノ禁止法違反などの疑いで逮捕した。「女の子は18歳という認識だった」と容疑を一部否認しているという。捜査関係者への取材でわかった。 ■容疑の一部否認 自身は顔を隠し出演 粟津容疑者は、出演契約の書面などを渡さずにAVを制作したとするAV出演被害防止・救済法違反の疑いでも逮捕された。捜査関係者によると、「顔はAIで加工する」と伝えて撮影していたが、実際には加工はわずかで個人が特定できるような状態だったという。容疑者自身は顔を隠した上で、女子中学生の相手役として出演していた。 容疑者の逮捕容疑は、昨年7月上旬、新宿区歌舞伎町のホテルで少女が16歳未満と知りながら、現金4万円を渡してわいせつな行為をし、撮影した動画をAVとして販売した、などというもの。 事件後の昨年7月中旬、歌舞伎町の「トー横」周辺に出入りしていた女子中学生を警視庁の少年育成課員が補導し、事情を聴く中で被害が発覚した。 ■わいせつ動画約1700点見つかる 警視庁が解析進める 容疑者は、2024年7月ごろから歌舞伎町の女性に声をかけたりSNSで女性を誘ったりして同様のAV撮影を繰り返していたと説明。「AVの構成は私が監督兼男優をしていた。自分の性欲に負けてしまった」と供述しているという。 撮影した動画を売っていたといい、警視庁は、昨年1~10月に少なくとも計1千万円の売り上げを得たとみている。自宅から押収したハードディスクには10~20代とみられる女性が登場するわいせつな動画が少なくとも約1700点確認されており、経緯を調べている。 粟津容疑者は逮捕当時、芸能関連会社「カケルエンターテイメント」(東京都渋谷区)の社長。ホームページによると、同社はファンクラブ運営やイベント制作などを手がけている。今は削除されているが、容疑者は「京都大学工学部卒という異色の経歴を持つプロデューサー」と紹介されていた。 ■AV出演被害防止・救済法は2022年施行 AV出演被害防止・救済法は、成人年齢の引き下げに伴う18、19歳のAV出演被害を防ぐため2022年6月に施行された。映像の制作や配信をする側に対し、撮影する性行為の内容などを明記した契約書を出演者に渡すことを義務づける。出演者の年齢や性別は問わない。 違反すると、6カ月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科される。(太田原奈都乃) ■被害に悩む人が相談できる窓口 性犯罪・性暴力に関する相談窓口として、全国にワンストップ支援センターがある。全国共通番号、通話料無料で相談できる。(太田原奈都乃)