韓国法務省は9日、非常戒厳の発令などで内乱罪の疑いで捜査されている尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対して、出国禁止措置を決めた。政府高官らの不正を捜査する「高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)」が同省に申請した。 韓国各メディアが報じた。9日、国会の法司委員会に出席した公捜庁長が「出国禁止も視野に入れている」と答えたが「今すぐやってほしい」と、出席者に突っ込まれた。数時間後、公捜庁長は「申請済みです」と明かした。 韓国の憲法では、現職大統領は訴追されないが、例外として「内乱または外患の罪を犯した」場合のみ訴追できる。現在、検察、警察、公捜庁がそれぞれ調査に着手し、国会では一般特検法を提出する予定。今後は、史上初の現職大統領の逮捕につながるか、が焦点となる。内乱罪は最高刑が死刑の重罪となっている。