アメリカのドナルド・トランプ大統領は12日、イランと商取引をしている国の物品に25%の関税を課したと発表した。イランで反政府の抗議行動が3週目に入るなか、同国にとって圧力となり得る。 トランプ氏は自らのソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「イラン・イスラム共和国とビジネスをしているどの国も、アメリカ合衆国とのあらゆるビジネスに対して25%の関税を支払うことになる」と書き込んだ。イランと「ビジネスをしている国」の意味は、詳しくは説明していない。 また、「この命令は最終的かつ決定的なものだ」とし、関税は「直ちに発効する」とした。 ホワイトハウスは、どの国の輸入品が最も大きな打撃を受けるかなど、関税に関する追加情報は提供しなかった。イランの最大の貿易相手国は中国で、イラク、アラブ首長国連邦、トルコ、インドがそれに続く。 トランプ氏はこれまで、イランで抗議者らが殺害されれば軍事介入すると脅している。ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット報道官は12日、空爆を含む軍事的な選択肢はまだ「テーブルの上」にあると述べた。 ■イラン経済は悪化が深刻 イランでは、通貨リアルの急落への国民の怒りから、昨年末に抗議行動が発生。同国の最高指導者アリ・ハメネイ師が率いる体制の危機に発展している。 アメリカを拠点とする「人権活動家通信(HRANA)」は、これまでに抗議者約500人と治安部隊員48人の死亡を確認したとしている。一方、複数の情報筋は、死者数はもっと多い可能性があるとBBCに話している。 逮捕者はこれまでに数千人に上っているとされる。 イランではインターネットが8日夜から遮断されているため、現地情報の収集や確認が困難になっている。BBCを含めほとんどの国際報道機関は、イラン国内から報道できずにいる。 トランプ氏は11日には、イラン当局から「交渉」したいと電話があったと明らかにした。そして、「会合の前に行動が必要になるかもしれない」と付け加えた。 イランは、核開発計画をめぐる国際社会の制裁によって、経済が深刻なダメージを受けている。イラン経済は、政府の失策と汚職によっても弱体化している。 イランの通貨はこの1年で記録的な安値に沈んでいる。インフレ率は40%以上に急上昇しており、食用油や肉などの生活必需品が急激に値上がりしている。 (英語記事 Trump announces 25% tariff on countries doing business with Iran)