長崎県平戸市の80代女性が昨年、警察官らをかたる男らから時価計4億円相当の金塊(金地金)をだまし取られたニセ電話詐欺事件で、平戸署などは14日、詐欺の疑いで、埼玉県蓮田市のアルバイト、男性容疑者(59)を逮捕した。犯罪グループの1人で女性から金塊を直接受け取る「受け子」の役目を務めたとみられる。 逮捕容疑は昨年8月中旬から12月9日にかけて氏名不詳者らと共謀し、検事や警察官を装い女性に複数回電話をかけ「あなたの通帳と携帯電話が犯罪に利用されている」などとうそを言い、捜査協力の名目で金塊を購入させ、12月9日に女性宅で金塊約8キロ(販売価格約2億円)が入った段ボール計4個を手渡しで受け取りだまし取った疑い。 同署によると、女性宅に設置された監視カメラの映像などから同容疑者の犯行が浮上。県警本部や近隣署から人員を派遣するなど捜査態勢を強化して検挙につなげた。金塊は見つかっておらず、捜査継続を理由に同署は認否を明らかにしていない。 女性は3回に分けて金塊計約17キロを犯行グループに渡しており、今回の逮捕容疑はそのうち最後の1回。昨年9月にも2回、犯行グループの指示に従い自宅敷地内に置いた計2億円相当の金塊をだまし取られており、平戸署が同容疑者の関与を調べている。 県警組織犯罪対策課によると、被害額4億円は県内の特殊詐欺事件史上最悪。同課は「社会的反響が大きい事件。まずは一つ、検挙できてよかった。犯人は1人ではない。関係被疑者の逮捕に向けて引き続き捜査を尽くす」としている。