[ ドバイ 16日 ロイター] – トランプ米大統領は16日、イラン指導部が15日に予定していた800件以上の絞首刑を中止したとし、「大きな敬意を表する」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。 イラン全土に拡大した反政府デモに対する弾圧で多くの死者が出たことを受け、トランプ大統領は11日、イラン政府がデモ参加者を処刑すれば、「非常に強力な措置を取る」と警告。その後14日には、弾圧に伴うデモ参加者の殺害は減少しつつあるとし、デモ参加者に対する大規模な処刑が実施される計画はないと現時点で考えていると述べていた。 イラン側は、大規模な処刑の計画もしくはその中止について何ら公表していない。 ロイターが取材した市民らは、首都テヘランの状況はここ数日比較的落ち着いており、大規模なデモの兆候もなかったと語った。ただ、国営メディアによると、逮捕者は増えているという。 米国を拠点とする人権団体HRANAによると、現時点での死者数はデモ参加者と政府関係者を含む2677人と、14日以降大きく増加していない。ロイターは独自にこの情報を確認できていない。 イランで弾圧緩和の兆しが見られる中、米国による攻撃の可能性は後退した。しかし、同地域への米軍の増派は予想されている。米当局者によると、追加部隊が派遣される見通しだが、部隊の正確な構成や到着時期は現時点で不明という。 また、情報筋によると、イスラエルの情報機関トップは16日、イラン情勢を巡り協議するために訪米した。イスラエル軍当局者は、同国軍が「最高水準の態勢」にあると述べた。 こうした中、ロシアのプーチン大統領はイスラエルのネタニヤフ首相およびイランのペゼシュキアン大統領とそれぞれ電話会談し、イラン情勢を巡りロシアが「仲介」役を担う用意があると表明した。 また、米国に亡命中の反体制派レザ・パーレビ元皇太子(65)は国際社会に対し、イラン政府への圧力を強化し、抗議者らによる体制支配の打倒の動きを支援するよう訴えた。