生後間もない女児の遺体を自宅で遺棄したとして死体遺棄容疑で神戸市北区に住む母親(24)が兵庫県警神戸北署に逮捕され、母親から相談を受けていたという慈恵病院(熊本市西区)の蓮田健院長が29日、兵庫県庁で会見を開き、「逮捕の要件を満たしているのか、罪に問うべきなのかを慎重に判断しないといけない事例だ」と県警の逮捕を批判した。 慈恵病院は平成19年、さまざまな事情で育てられない赤ちゃんを親が匿名で託すことができる「赤ちゃんポスト」を国内で初めて設置、令和3年には国内初の内密出産を行ったことで知られる。 蓮田氏によると、逮捕前の25日午前6時半ごろ、母親から「産んだ赤ちゃんが息をしていない。今から何かできることはありますか」などと書かれたメールが病院窓口に届いた。母親は望まない妊娠に困っており、家族や周囲に相談できないまま、24日午前10時ごろに出産したという。 26日にメールを確認した蓮田氏が母親と複数回のやり取りを経て、同日午後、熊本県警熊本南署に相談した。しかし翌27日、神戸北署から母親を死体遺棄容疑で逮捕する旨の電話があった。 母親が逮捕されたことについて、蓮田氏は「本当に逮捕しなければならなかったのか」と疑問を呈し、「逮捕は非常に理不尽だと考える」と述べた。 一方、兵庫県警は遺体の司法解剖の結果、女児の死因は窒息死だったと明らかにしている。県警は「法と証拠に基づき適正に対処した」としている。