裁判のやり直し=再審制度について議論する法制審議会の部会は2日、証拠開示のルールなどを盛り込んだ「要綱案」を取りまとめました。えん罪被害者らからはその内容に不満の声が挙がっています。 再審制度をめぐっては、審理の長期化などが指摘され、法務大臣の諮問機関である法制審議会の部会で去年4月から議論が重ねられてきました。 こうした中、2日午後に「要綱案」の採決が行われ、賛成多数で取りまとめられました。 「要綱案」では、裁判所が再審請求に対し、簡単な調査を行いふるいにかける“スクリーニング”手続きと、再審請求で開示される証拠をめぐるルールが導入されましたが、えん罪被害者らが求めていた検察官の不服申し立ての禁止は盛り込まれませんでした。 部会に参加した委員からは、「再審手続きを適切かつ迅速に処理できるもの となっている」などと評価する意見があった一方で、検察官の不服申し立てが禁止されなかったことなどから「えん罪被害者の声が軽視されている」「十分な改正がなされていないと評価せざるを得ない」と批判の声も上がりました。 取りまとめを受けて、逮捕から58年後に再審で無罪が確定した袴田巌さんの姉・ひで子さんは、「58年も戦って無罪になるというのが非常識」「こんなことがいつまでも続いていいのか」と訴え、要綱案では、「救われない」「今までと一緒」としました。 要綱案は、近く法制審議会の総会で議論がされたあと、法務大臣に答申され、法案が国会に提出される予定です。