コロナ禍に企業を支援する「雇用調整助成金」をだまし取ったとして、警視庁は、旅行会社JCIT(東京都中央区)社長の坂川馨(かおる)(56)と、中国籍の夫で取締役の孟偉(モンウェイ)(53)の両容疑者=いずれも東京都世田谷区=を詐欺容疑で逮捕し、5日発表した。坂川容疑者は「不正だと思っていなかった」、孟容疑者は「詐欺とは思っていなかった」と供述しているという。 警視庁は、両容疑者が2020~22年の間に、実際の従業員よりも多く雇用したように装い、計約6億円を国から詐取したとみている。 久松署によると、両容疑者はコロナ禍の22年2~7月、従業員に休業手当を支払ったとする虚偽の申請をして、国から22年1~6月分の雇用調整助成金を計約1億1千万円だまし取った疑いがある。 当時の同社の従業員は10人程度だった。60~70人の知人などから氏名や生年月日を聞き取り、通訳として雇っているように装ったという。 両容疑者は東京都中央区日本橋浜町のマンションや山梨県の土地約750坪、車を購入するなどしていた。警視庁は、両容疑者が詐取金などを使って購入したとみて裏付けを進めている。(西岡矩毅)