2月の衆院選で「二重投票」をしたとして、会社員の男(47)が9日、公職選挙法違反(詐偽投票)の疑いで警視庁に逮捕された。男はSNSで不正な投票をあおる趣旨の投稿をしていたとされるが、「投票済み」かどうかわかるシステムによって、男の2度目の投票は「不受理」になっていたという。 警視庁捜査2課によると、2月8日投開票の衆院選で、男は同7日、千代田区内の期日前投票所で投票をしたにもかかわらず、同じ日に別の投票所で再び投票した疑いがある。 千代田区によると、投票所では、手元に投票所入場券がない場合でも、氏名と生年月日、住所を宣誓書に記入し、選挙人名簿と照合した上で投票することができる。 投票所で受け付けをするとシステムでリアルタイムに更新され、他の投票所で投票済みかどうか、わかるようになっているという。 ■仮投票となった男の1票の行方 男の場合は、2回目の投票を拒否されていた。男はこれを不服として、専用の封筒に入れて他の投票と区別する「仮投票」をしたという。公選法に定められた手続きだった。 男は選挙期間中、SNS上で、投票の際に身分証の提示が義務づけられていないことを問題視する投稿をしたほか、第三者に不正な投票をあおるような趣旨の投稿もしていたとされる。 区によると、男の仮投票は、開票日に不受理となり、得票数や無効票数に影響はなかった。投票自体が無効になっているという。ただ、男に不受理の決定は通知されておらず、「二重投票ができた」と思っていた可能性もあるとみられる。 千代田区は男の逮捕を受け、「職員の適切な対応により二重投票を未然に防止できた。区として不正投票は選挙の公平性に極めて重大な問題があると考えている。今後とも適正な選挙執行に努めていく」とコメントした。