米国土安全保障長官退くノーム氏、昨年税金使い広告キャンペーン ヘアメイクや馬の費用に

(CNN) 今月末で米国土安全保障長官の任を退くクリスティ・ノーム氏は、ラシュモア山を背景にした自身の広告の制作費として、ヘアメイクアーティストや馬の費用に数万ドルの税金を費やしていた。CNNが入手した請求書で明らかになった。 この広告を制作した国土安全保障省(DHS)の下請け業者「ストラテジー・グループ」への請求書によると、納税者の税金から、サウスダコタ州を拠点とする乗馬イベント業者へ2万ドル(約317万円)、ヘアメイクサービスに4000ドル近くがそれぞれ支払われた。これらの請求書は、ピーター・ウェルチ上院議員とリチャード・ブルーメンソール上院議員からの要請に応じて下請け業者から送付され、23日にCNNに提供された。 ノーム氏は昨年、国土安全保障長官に就任した際、DHSから無駄な支出を一掃すると公約。厳格な経費管理策を導入し、連邦政府の災害管理機関の予算管理も強化した。 しかし一方で、DHSはノーム氏を前面に押し出した広告キャンペーンに法外な金額を費やしていた。これは同省が実施した総額2億ドルを超える広範な広告活動の一環。この支出は、今月初めに行われた2回の議会公聴会で、ノーム氏が議員らから受けた数々の質問の根拠となった。 共和党のジョン・ケネディ上院議員からの質問に対し、ノーム氏はトランプ大統領がこの支出を承認したと述べた。トランプ氏はこれを否定し、その直後にノーム氏が今月末までにDHSを去ると発表した。トランプ氏は後任としてマークウェイン・マリン氏を指名した。 CNNのコメント要請に対し、DHSは声明で回答。具体的な経費については言及しなかったものの、「契約条件を履行するために請負業者が誰を雇用・起用するかについて、同省は決定・管理・関与することはできず、また行っていない」と説明した。 CNNが入手した請求書によると、ストラテジー・グループは広告制作のために人件費として10万ドル以上、さらに「契約締結ボーナス」として6万ドルを計上していた。また、映像撮影、写真撮影、制作業者への支払いに約5万ドルが費やされていた。ストラテジー・グループは、ノーム氏の元報道官の夫が最高経営責任者(CEO)を務める。 ウェルチ氏は声明で「これは私から見れば浪費、不正、そして濫用に見える」「DHSを率いていた間、クリスティ・ノーム氏とその上級チームは無駄な制作費、不透明な契約締結ボーナス、そして非常に高価な馬に数万ドルもの納税者の税金が使われることを許した。しかもこれは、現時点で判明しているだけの額だ」と述べた。 CNNはストラテジー・グループにコメントを求めた。同社は以前、ウェルチ氏とブルーメンソール氏の取り組みに反論し、広告費の使途について両氏が事実を歪曲していると非難していた。 当該の60秒の広告は昨年10月に撮影された。広告の中でノーム氏は、ラシュモア山を背景に、カウボーイハットと革ズボンを身に着け、栗毛の馬に乗っている。広告はノーム氏が次のように語る内容。「なぜ私はこの広大な大地を愛するのか? 我々の先人たちがこの地にやって来た理由を思い出させてくれるからだ。それは土地の美しさだけではない。米国だけがもたらすことのできる自由のためだった」 広告は米国史における重要な出来事と、トランプ氏の映像を織り交ぜている。そこには2024年7月のトランプ氏暗殺未遂事件後の映像も含まれる。ナレーションでノーム氏は、米国民の自由を守り、不法移民を逮捕すると誓う。 広告の終盤、ノーム氏は「しかしもし、あなたが正しい方法でこの地に来るのなら、あなたのアメリカンドリームはこの果てしない空のように大きく広がるだろう」と述べている。

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