「そんなドジはしない」整形と偽名で逃亡した福田和子 時効まで残り1年、背水の陣の警察が放った日本初の“懸賞金”【前編】

1997年、時効直前に逮捕された、福田和子元受刑者。その逮捕劇は30年近く経った今もなお、多くの人々の記憶に刻まれています。捜査員との15年にわたる攻防を振り返ります。(前編・後編のうち前編) ■■同僚を殺害し、遺体を山中に…約15年の逃亡劇のはじまり 1997年7月、1人の女の逮捕劇が全国から注目を集めました。 整形手術で顔を変えながら約15年間、時効21日前まで捜査の網をかいくぐり続けた、福田和子元受刑者です。 すべての始まりは、1982年8月にさかのぼります。 当時34歳だった福田元受刑者は、同僚のホステス、安岡厚子さんが暮らす愛媛県松山市のマンションで、安岡さんの首を絞めて殺害。 その後、夫とともにマンションから現金や家財道具などを運び出し、遺体を市内の山中に埋めます。 事件発覚後、間もなく夫は死体遺棄の疑いで逮捕されました。 事件発生当時、愛媛県警の捜査一課にいた二宮義晴さんは、2019年の取材で遺体を捜索した現場を訪れ、当時をこう振り返りました。 「このあたりかな。下りた所というのは非常に印象にある。今思ったら、こんな所まで来て、よく埋めたなという気はする。本人(夫)が『ここです』と」 しかし、夫が警察の手に落ちる一方で、主犯である福田元受刑者はすでに県外へ逃走を図っていたのです。 事件から9日後、愛媛県警は顔写真を公開し全国に指名手配します。 ここから、彼女の異例とも言える逃亡生活が始まります。 東京都内で整形手術を受けた後、石川県へ。偽名を使って和菓子店に住み込み、女将として働き始めました。 時には長男を呼び同居するなど、大胆に行動していました 捜査の手が迫ることがあっても、福田元受刑者は間一髪で逃走。 (二宮さん) 「直感が働くというのか、ちょっとした時間差で逃げられた。彼女に運があったのか、こちらが一歩及ばなかったのか…」 その後も、名古屋などへ逃げ延びました。 捜査は行き詰まっていました。 (二宮さん) 「14年経過して時効残り1年の時に、本当に情報もほとんどなかった」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加